本研究では、500kV XLPE海底ケーブルおよび工場接続部における形態学的変化を調査し、それらが誘電特性および交流絶縁破壊強度に与える影響を分析します。ケーブル本体、ケーブル接続部、工場接続部から採取したサンプルを、抽出試験、FTIR、DSC、XRDを用いて分析しました。その結果、工場接続部ではケーブル本体と比較して架橋副産物が多く、結晶構造が疎で、結晶度が低いことが示され、交流絶縁破壊強度の低下につながっています。これらの知見は、特に海底ケーブル工場接続部におけるXLPE絶縁形態の最適化に重要な知見をもたらします。